前書

張 玉明


この本を書きだそうとする時、またlineに妊活の朗報が入りました。Nさんからの涙の報告です。「心拍確認出来ました。胎嚢の大きさも標準だそうです。このまま育ってくれることを願います。」とありました。このようなご報告を毎月の様に受けていますが、その度、興奮を抑えきれず、心に歓声が沸き上がって来る覚えです。しかしいつも喜びのご報告だけではなく、むしろ落胆し、残念な結果を伝えられることの方が多くありました。ある妊活者が判定日に病院で「駄目でした」と知らされ、待合室でお体が崩れ皆様の前で号泣したというご報告を受けた時、思わず涙がこぼれてしまいます。
一般の腰痛、肩こり、またはそれ以上のお体の不調に対する施術とは違い、「良くなりました。」「大分楽になりました。」とかはないのがこの妊活施術です。YesかNo しかないからです。しかも1回チャンスが逃れたら、1か月以上の未知の旅がまた続けなければなりません。年齢的圧力、仕事との両立、家族の葛藤、経済的負担等の要素が間違いなく再び妊活者の身に伸し掛かって来ます。
皆様は淡々とご報告していますが、その電話口の向こうに堪えたお体の震え、声の震えを感じられ、意気消沈になってしまいます。
これまで何回もやはり妊活施術は止めようと思いました。失敗した時に自責の気持ちにも耐えられなく、皆様にご迷惑を掛けたくないとの心の葛藤も辛いです。
そんな時、皆様から「先生のせいではないですよ」、「先生の親身を持つご相談は心の救いになっています。」、「先生の鍼と温灸で随分体調、体質が改善され、妊活の励みになっています。」「先生が頼りです。生理が終わるまで諦めずに頑張りたいです」と色々な声が寄せられ、私の方が「患者」かもと思ったことが度々でした。
この度お陰様で○○出版からお声を掛けられ、「先生の妊活施術経験」を一冊の本にしたら如何でしょうかとご企画を提出され、こんな機会に、これまでご縁があった妊活主婦の物語でも皆様に紹介して、未だに色々な思いで必死に頑張っていらっしゃる妊活主婦の励まし、応援になれれば幸いだと存じます。
宜しくお願いします。
上野鍼灸永康治療センター
院長 張 玉明

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